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塩屋埼に移設された美空ひばりさんの等身大ブロンズ像と、ひばりさんに心酔していたという近藤真彦さん=2024年10月17日、福島県いわき市平薄磯、西堀岳路撮影
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 京都・太秦にあった美空ひばりさんの等身大ブロンズ像が、ヒット曲「みだれ髪」の舞台となった塩屋埼(福島県いわき市)に移設された。17日あった除幕式には、歌手の近藤真彦さんら、ゆかりの人たちも駆けつけ、思い出の秘話を披露してしのんだ。

 像は、1994年オープンの京都・嵐山の「美空ひばり記念館(京都嵐山ひばり座)」のエントランスに設置されていた。後に「京都太秦美空ひばり座」に移されたが、施設の老朽化のため今年4月に閉館。息子の加藤和也さんが社長を務める「ひばりプロダクション」が、像の行き先を塩屋埼の住民らに打診した。胸に手を組んでいる像の姿が「津波で亡くなった人たちを悼んでいるようだ」と歓迎した地元側が、設置許可を市からとりつけた。移設費用は、計画を知ったファンらが寄付した。

 塩屋埼がある同市薄磯地区では以前から、灯台の下に、生前は歌碑、死後は遺影碑を建て、一帯を「雲雀乃苑(ひばりのその)」と名付けて清掃するなど大切にしてきた。地元区長の鈴木幸長さん(71)は「ひばりさんは塩屋埼を有名にしてくれた大恩人。像が来てくれてありがたい。よかった」と話した。

一緒に楽屋で弁当も。サインもしてくれて

 式では、出席者が思い出話を披露し、集まったファンや地元の人ら約600人をわかせた。

 「あのおばさん歌うまいね」…

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